古本屋の経営

店頭売りではなくインターネット通販で商売をするつもりなら、在庫を保存する倉庫のスペースは店舗の半分くらいでもかまわないでしょう。けれども古本を取り出したり補充したりする際の効率を考えると、あまり詰め込みすぎはよくありません。ただし倉庫は街中に置く必要がないので、家賃はかなり低く抑えることができます。店頭での平均単価千円は、かなり専門的にジャンルを絞り、価格以上の付加価値をつけて、はじめて可能になる価格です。 では、通販のほうが楽に商売ができるかというと、そんなことはありません。インターネット通販では、相包や 発送、代金回収に、案外とコストがかかるからです。

そこで、商品を工夫して単価を上げることを考えてみましょう。家賃が安い倉庫を利用するなら、多少売れ行きが悪くとも売れたときの利益が大きいので、単価 が高い本を多く扱うのが有利です。商品登録や受注・発注の手聞は同じだからです。 ただし、請け負う送料を実費より高くして利益を出そうというのであれば、とにかく大量に送る のがメリットになる場合もあります。

例えば、医学書を中心に扱っていきたいとします。それもほかの古書店が比較的よく扱う医学史などではなく、先端の医学研究書です。ターゲットとする買い手は、専門分野を決めて日が浅くて 若い臨床医や、大学病院などに勤務している医療関係者になります。 医学書は商売をするうえでいい分野です。読者対象が狭く、大部数が望めるジャンルではないの で、もとの定価自体が高く設定されています。それに何より、本を読むことによって得られる利益がはっきりしています。だから買い手は高い本であっても、買う動機が十分にあります。